

同一世界観

#374
隻眼の少年「皐月駆(さつきかける)」が、たった1人の肉親である姉を喪ったのは5年前のことだった。 幼馴染「水奈瀬ゆか(みなせゆか)」の健気な対応のお陰か、今では何とか心の平静を取り戻してはいたが、駆の心にはどこか虚無感が漂い、未来に希望を抱けないまま怠惰な日々を送っていた。 新興都市「綾女ヶ丘(あやめがおか)市」にある「虹陵館(こうりょうかん)学園」、通称「虹校(にじこう)」に通う2人。 まるで当然のように駆に寄り添い、健気に尽くすゆかだったが、無気力な駆との関係はなかなか進展しなかった。 それでも、ほんの少しずつ前に進もうとしていた2人であったが、それを嘲笑するかのように、彼らの運命は劇的な変化を起そうとしていた。 街から人の気配が消え去り、まるで無人の廃墟を思わせる静寂に包まれる。 空は鮮血を満たした泉のような赤い色に染まり、墨を落としたような漆黒の月がかかっていた。 自分たち以外には誰もいないような荒涼とした世界に変貌を遂げる綾女ヶ丘。 黒く巨大な月の下、赤い夜の世界に駆とゆかは取り残されてしまったのだ。 街には人の代わりに、異形の存在が不気味に蠢き、成すすべのない駆とゆかは、ただ逃げる他になかった。 やがて、ある程度の時間が過ぎれば「赤い夜」の世界から現実に戻れることを知るが、「赤い夜」は時と場所を選ばず唐突に訪れる。 その繰り返しに疲れ果て、命の危険に晒される2人……。 そんな中で駆とゆかは、自分たちの他にも「赤い夜」の世界に投げ出されている人間、仲間がいることに気付く。 あるものは陰陽道の術を駆使して敵を圧倒し、あるものは人間離れした戦闘能力をもって敵を蹴散らしていた。 「赤い夜」の世界で出会った仲間たちは、駆とゆかの常識を超えた異能者だったのである。 赤い夜に出入りしている人間の数は、駆たちを含めて6人。 彼らは赤い夜で生き残るため、協力し合うこととなる。 だが、そんな彼らの前に明確な殺意を持って立ち塞がる6つの影。 他の異形とは比べ物にならない力を秘めた6人の「黒騎士」たちを相手に、駆たちは命懸けの戦いを強いられていくのだった。 それぞれにとって戦う意味は違っていたが、学園生活をいっしょに送り、ともに戦っていくうちに、かけがえのない仲間を守るための戦いへと変化していく。 壮絶な戦いの果てにたどり着く「赤い夜」の真実を前に、駆たちはいかなる選択をするのか…… 「赤い夜」の世界に侵蝕される街を舞台に、 壮絶な戦いに巻き込まれた少年少女の運命を描く大型学園伝綺、ここに開幕。

#7733
世界は溺れかけていた――― 原因不明の海面上昇――― 沈んでいく想い出と世界――― 時は現代より少しだけ先へと進んだ未来。人間の科学は発展の一途を辿り、世界は更なる『進化』を始める。それと同じくして、世界は原因不明の海面上昇に見舞われ、次々とビルが、家が、木々が、そして生命が海中へと沈んでいった・・・。しかし、海面上昇の問題が取り上げられ、世界中で対策が嵩じられ始めた直後、大地を飲み込んでいった大海の水は突如その勢いを弱め、恐慌状態だった世界は少しずつ落ちつきを取り戻していった。 ―――――そして十数年の年月が流れた。 場所は都会から程よく離れた自然の多く残る静かな街『綿津見市』。この街は、近年「海に面した街」になった。 そう まだ「世界は溺れかけていた」。徐々にではあるが、世界は生命の源である海へと帰りつつあったのだ。一部の人間は、母なる海から遠ざかろうと必死にもがいていたが、 多くの人間はこの状況を受け入れ、運命の車輪の赴くまま、波にたゆたう小舟のように、静かに暮らしつづけていた。 これは、そんな時代に生まれた若者達の、ごく普通の物語。ごく普通に遊び、ごく普通に生活し、ごく普通に恋に落ちる。 この青い空と、蒼い海に包まれて、彼らはどのような姿を見せるのだろうか。

#2747
父親の海外出張を機に、生まれ故郷のまほろば市で一人暮らしをすることになった主人公「黒田 孝弘(くろだ たかひろ)」。 しかし、駅を降りるとそこには、東西に分断するオレンジ色の線が…。なんと、合併前のふたつの町同士で争いを繰り広げていたのだ。 主人公が通う「まほろば学園」も、オレンジ色の境界線でまっぷたつ。学園内の施設を巡って、争い絶えない毎日。 そんな中、学園の優先権を賭けた学園祭が行なわれることに。夏休み明けの学園祭に向け、ヒートアップする学生たち。 奇妙な学園に慣れる時間も与えられず、次々と騒動に巻き込まれ、文字通り東奔西走する孝弘。 お祭り騒ぎに突入した学園を舞台に、少年少女の運命を変える「FESTA!!」が始まろうとしていた。

#377
ここにだって、奇跡はある 主人公・矢神一馬 (やがみ かずま) は、幼い頃に森の中で、美しいエルフの女性に出会う。 エルフは、一馬に自分が身に付けていたペンダントを握らせると、「将来、私の娘を助けてあげて」 と願った。 そんな夢を、もう幾度となく繰り返して見てきた。 嘘のような出来事だったが、その時に受け取ったペンダントが、嘘ではなく現実であったことを裏付ける。 しかし、それから十数年の時が経過したが、そのエルフにも、エルフの娘にも会うことはなく、現在では気ままな全寮制の学園生活を送っていた。 ある時、吹き抜けの一番高いところをふらふらと歩く金髪の女の子を発見する一馬。 少女はそのまま力なく落下してしまうが、間一髪、一馬がキャッチして助けることができた。 次の瞬間、不思議なことが起きた。 「一馬、ひとりで走り出してどうした?」 どうやら、この少女は一馬以外には見えていなかったようだ。 その刹那、一馬はこの学園に伝わる七不思議の一つを思いだす。 “学園内を、見えない少女が徘徊している”



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