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なにか理由があったわけじゃない。
なにか目的があったわけでもない。
ただ、なんとなく足が向いてしまっただけだ。
まだ肌寒い4月の夜。どうしてこんな人気の無い場所に足が向いてしまったのか、自分でも分からない。
ただ、多分、きっと。「人がいなくて当たり前」の所に、来たかったんだと思う。
丘の上からは、街と空が一望できる。
今日みたいに天気の良い日はここに来ると、街に近いとはとても思えない程、星がよく見える。
俺は何を考えるでもなく、ただ星のきらめく空を見上げていた。
「星、見るの好きなんですか?」
「あなたに、会いに来ました」
それはまるで、夢をみているように現実味がなかった。
てからこぼれおちた、かけがいのないもの。
それをもういちど、つかみなおせるのなら。
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