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両親の海外出張のため、三週間早く祝うことになった妹の誕生日。
雑貨の輸入業を営む父は、毎年この時期に海外で開かれるマーケットに買い付け旅行に行く。
普段は家族揃って渡欧し旅行先で妹の誕生日を祝うのが恒例だったが、今年は事情が違っていた。
来年に受験を控えた芳樹はもともと同行しない予定だったのだが、なぜか妹の智美までもが日本に残ると言い出したのだった。
レストランで家族そろっての食事をしながら、芳樹は幼い頃に妹とした約束を思い出していた。
「大人になったら、智美をお嫁さんにする」
あの時は、将来を悲観する妹を励ますつもりだった。
だが今はどうだろう?
芳樹は傍らの智美を見た。
大人しい妹にしては珍しく、両親からのプレゼントにはしゃいでいる。
美しく成長した智美。
幼い頃の約束など忘れているに違いない。
少しだけ悲しく感じたのは何故か、芳樹には判らなかった。
両親が出発し、二人で過ごす始めての夜。
部屋でくつろいでいた芳樹に智美が訪ねてくる。
突然唇を重ねた智美に驚く芳樹。
「私、もう大人だよね…」
「ねぇ、お兄ちゃん…あの約束、覚えてる?」
そう告げる智美の瞳は、真剣そのものだった。
幼い頃、軽い気持ちでした一つの約束。
愛しい妹は、今この瞬間までそれをずっと心の奥で待ち望んでいたのだった。
その望みを拒むことなど、芳樹に出来るはずもなかった。
そして誕生日までの三週間、愛欲に塗れた二人の生活が始まった…
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