主线故事
#4145
「…恋愛は苦手だ」 そもそも恥ずかしいことが苦手だ。 毎朝毎朝繰り返される、親父と母さんのイチャイチャっぷりを、物心が付いた時から今まで、記憶がある限り見せつけられてきた俺(緒方光一郎)は、どうしても、納得することが出来なかった。 そんな俺を親父はバカにする。愛はすばらしい、愛は正義だ、うんぬんかんぬん。 幸いなことに、義理の妹である未央や隣に住んでいる幼なじみ朝陽にその毒は及ばず、家にいる以外は平穏無事な生活が約束されているはずだった。 ……あの日までは。 あまり成績の良くない俺は、進学を決めあぐねていた。 まぁ勉学なんていうものは、生きていくのに最低限必要な物を学んでいればいいわけで、好きこのんで欲張るもんではないし……。 早い話、行くところがなかったわけだ。諦めてもいいかと思っていたところに、親父が勝手に願書を提出していた。 しかもあろう事か、未央、朝陽を筆頭に、政則、薫の腐れ縁達も試練を受けることに……。 受かるとは到底思えない俺や政則までもが受かってしまい、冷たい鉄城門のヤケに大きな正門を、呆然と見上げる羽目になった。 そこは元女子校のお嬢様学園で、通称「バカップル学園」と呼ばれる以外は、比較的良好で普通の(まぁかなりでかいが)所だった。 古今東西紐解いても見ても、他に類を見ないハイカラでロマンチックな――恋愛授業、を除けば……。
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