同一世界観

#1571
大きな桜に抱かれた学舎。 古くて少し傷の付いた机。 ひっそりとした中に、笑い声の木霊する廊下。 窓を開けると、とても穏やかな風が薫る。 いつか通ったあぜ道も、 何本も線の入った柱も、 はしゃいで泳いだ川も、 豊かに実った稲穂も、 ゆっくり落ちる夕日も、 全てを包み込む、とても優しい町。 そんな懐かしさの入り交じった空気の下で、ゆっくりとした時間を過ごしている。 ・ ・ 「先生、先生! 大変です、この子●んこついてます!!」 「ちん●? ち、ちちち、ち●こだって!?」 ……前言撤回。 非常に申し訳なく思うけど、そんな空気をぶち壊して誕生したのが俺だった。 この町は少々変わっていて、ずっと長い間男子が産まれなかったらしい。 女の中でたったひとりの男子。 昔は色々と大変―― 小春 「ふみちゃん、ふみちゃん、ふみちゃ~ん♪」 璃子 「ちょっとお兄ちゃん、今日こそ掃除するんだから」 ゆのか 「ぐくく、おのれ史隆、この恨みはらさでおくべきかぁ~」 千鳥 「史隆さん、今度はどこへ参りましょうか」 鼎 「……また、お話聞かせて」 みどり 「いやぁさすが桧山くん大明神。いつも頼りになるなぁ」 坂崎 「桧山さん。今後ともよろしくお願いいたします」 クラスメト 「桧山くん」 女子大生 「史隆君」 弓道部員 「桧山先輩!」 女教師 「桧山君」 巫女さん 「桧山さん」 女の子 「史隆お兄ちゃん」 旅行客 「若旦那」 女中 「桧山さーん」 ――っていうか現在進行形!? 恋が咲くと言われる祭り・恋咲き祭り(こいさきまつり)。 春になると、祭りに訪れる女の子たちで賑やかな田舎町・恋咲き町(こいさきちょう) この町で、俺は恋をする――

#86
春。 主人公、公住新は母の転勤により新しい街に引っ越してきた。 ここまでの彼には学生生活での悔いがあった。 「俺の青春とは一体……」 バイト漬けの生活により懐は温まったが、 ふと気が付くと周りでは部活で頑張る人たちや恋愛を楽しむ人たちで溢れ取り残されてしまった感覚があった。 その最中、引っ越す事になったので今までの学生生活に別れを告げ心機一転出直す事を決意する。 幸運にも、新しい学生生活では新しい出会いに恵まれた。 良き男友達。 人懐っこいクラスメイト。 物静かなクール系美人同級生。 やたら絡んでくる生意気な後輩。 電車で出会う不思議な美少女。 ……が、ここから具体的にどう学生生活を過ごしたらいいかが定まらず困っていたところ 隣に住む家主の子である小瀬葉月の言葉に感化され、肩の力を抜き気ままに下校を楽しむ事に。 そして自分のなかにあった欲求に気付き決意をする。 「俺は、彼女と一緒に下校をする理想的な学生生活を築きたい!」









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