別解釈
#1322
とても幸せだった… それが日常であることをぼくは、ときどき忘れてしまうほどだった。 そして、ふと感謝する。 ありがとう、と。 こんな幸せな日常に。 水たまりを駆けぬけ、その跳ねた泥がズボンのすそに付くことだって、それは幸せの小さなかけらだった。 永遠に続くと思ってた。 ずっとぼくは水たまりで跳ねまわっていられると思ってた。 幸せのかけらを集めていられるのだと思ってた。 でも壊れるのは一瞬だった。 永遠なんて、なかったんだ。 知らなかった。 そんな。悲しいことを僕は知らなかった。 知らなかったんだ…。 「えいえんはあるよ」 彼女は言った。 「ここにあるよ」 確かに、彼女はそう言った。 永遠のある場所。 …そこにいま、ぼくは立っていた。
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